プラチナ積立投資はやめとけという意見がありますが、株式や投資信託と比較して手数料が高く、利回りが小さいことが理由として挙げられます。
プラチナは、金と同じ貴金属なので、投資対象としても金と同じようなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。しかし、金とプラチナは実物資産であることは同じですが、値動きの仕方は異なります。プラチナ積立投資をするには、純金積立との違いを理解しておく必要があります。
この記事で「やめとけ」と言われる理由を理解し、リスクを把握した上で投資判断をするようにしましょう！
・プラチナは、金と同じ実物資産で安全性が高い
・プラチナの価格変動は金の価格変動とは異なり、自動車業界の景気に連動する
・プラチナは金に比べて市場が小さいため、金の価格より値動きが大きい
プラチナ積立投資ってどうなの
プラチナ積立投資は株価と連動するのでリスクヘッジとして使いにくく、金よりも利用用途が限られているので、癖のある値動きをします。
プラチナは、金よりも希少価値が高い貴金属です。工業用素材として使われることも多く、プラチナの価格は自動車業界と連動して変動します。世界経済とも連動して値動きするため、金とは違う動きをします。実物資産で安全性が高い面は金と同じですが、金よりも市場が小さく、利用用途が少ないため、金と比較すると値動きが大きくハイリスクハイリターンです。
主に車の需要に関連するので株価や景気と連動する
プラチナは工業用素材として使われることが多いため、自動車業界の株価や景気と連動した動きをします。貴金属としてよりも、工業用素材として利用されている割合が高いため、自動車業界の動向を注視する必要があります。
金よりも利用用途が少なく値動きが異なる
金は宝飾品や電子機器、医療機器、食品、資産運用など幅広く利用されていますが、金と比較するとプラチナの利用用途は少ないです。金は、景気が悪くなったときに価格が上昇する傾向にあるのに対し、プラチナは景気が良くなったときに価格が上昇する傾向があります。
資産を増やすのにコツコツ長い時間が必要
プラチナ積立投資は、少額から始めることができるため、初心者でも始めやすい投資です。プラチナは金と同じく実物資産なので、株や不動産投資のように配当や家賃収入などのインカムゲインがないので、持っているだけで利益が出るわけではありません。そのため、資産を増やすためには長期的に投資する必要があります。
特に日本円での価値は過去５年を見ても右肩上がり
世界市場では、金やプラチナを取引する際にドル建てでの取引が行われますが、日本では、ドルを円に換えてから取引が行われます。この特殊な取引方法のため、円安が進めば金やプラチナの価格も上昇します。近年円安が急速に進んでいるため、特に日本円での価値が上昇しています。
「プラチナ積立投資はやめとけ」と言われる理由
金価格は上昇しているのにプラチナ価格は低迷しているため
プラチナには、優れた触媒作用があり、ディーゼル車の排気ガスを浄化するための触媒として利用されています。しかし、最近ではディーゼル車の需要が低迷しています。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大によって自動車生産が落ち込んでいるため、プラチナも連動して需要が減少し、価格が低迷しています。
利息や配当はない
株や投資信託は配当、不動産投資では家賃収入など、保有しているだけでインカムゲインが発生します。しかし、プラチナは利子や配当がないため、保有しているだけでは利益を得ることはできません。
購入先サービスによっては保管手数料がかかる
プラチナが購入できる会社はさまざまで、会社によって手数料も異なります。選ぶ会社によって、保管手数料がかかる場合があるので注意が必要です。
購入時にも手数料がかかる
プラチナを購入する際には、購入手数料がかかります。田中貴金属では、プラチナの購入金額によって購入手数料が異なります。購入金額が3,000円〜29,000円までの場合は2.5％、30,000円〜49,000円までの場合は2.0％、50,000円以上の場合は1.5％の手数料がかかります。
SBI証券は、購入金額にかかわらず、1.65％の手数料がかかります。
参考：https://twitter.com/_hakuma_matata_/status/1592448537635479553
購入時と売却時の差（スプレッド）が大きい
スプレッドの大きさにも注意が必要です。プラチナの相場には、プラチナを購入するときの値段をあらわす小売価格と、プラチナを売却するときの値段をあらわす買取価格があります。この価格差をスプレッドといい、業者ごとに異なります。スプレッド差が大きいと、損をすることになるので、手数料だけでなく、スプレッドの大きさにも注意する必要があります。
プラチナ積み立てをするメリット
プラチナは、金と同じ実物資産で価値がゼロになることはない安全資産です。金と比較すると希少価値が高く、プラチナは、貴金属としてよりも自動車の部品として用いられることが多いです。そのため、自動車業界の景気と連動しています。景気が回復し、自動車の需要が増えれば、プラチナの価格も上昇して利益が見込めるでしょう。
景気が回復し、自動車需要が増えれば利益が見込める
プラチナは、景気が良くなれば価格が上昇する傾向にあり、自動車の部品に使われているため自動車の需要が高まれば価格が上昇して利益が見込めます。
自動で積み立てできるので精神的に楽
プラチナ積立投資は、毎月決まった金額や金の量をあらかじめ決めておいて、自動で積み立てできます。プラチナの価格が低いときに多く、高いときに少なく積み立てることができるので、価格変動のリスクを抑えることができます。
おすすめの積み立てサービス
プラチナ積立投資はさまざまなサービスがあります。
田中貴金属
田中貴金属は、月々3,000円から投資することができます。創業130年で、純金積立の会員数No.1の信頼と実績があります。
2003年12月にロンドン地金市場協会に金及び銀の公認審査会社に任命され、2009 年4月には、日本で唯一「ロンドン・プラチナ・パラジウム・マーケット」の「公認審査会社」に任命されています。
積立は、月に一度決まった金額が引き落とされ、積立金額をその月の営業日で日割りし、毎日プラチナを購入してくれます。プラチナの価格が低いときには多く、高い日には少なく購入することが可能なので、価格変動のリスクを抑えることができます。
SBI証券
1,000円から積み立て可能なので、より少額から始めることができます。定額買い付けのほかにも、定量買い付けも可能で、最低1gから買い付けすることができます。
また、1kg単位で現物転換請求が行えるため、プラチナを現物で保有することが可能です。
資産を守る投資としては需要が安定している金投資の方が有利
プラチナは、金と同じ実物資産なので安全性は高いですが、自動車の需要と連動した値動きをするので、自動車の需要が低くなれば価格も下がります。金は、プラチナよりも使用用途も多く、需要も安定しているため、価格も安定しています。そのため、資産を守るための投資としては金の方が有利です。
資産を増やす投資なら株投資の方が有利
プラチナ積立は、配当金がないため、売却しなければ利益が出ません。そのため、資産を積極的に増やすためなら配当金のある株式投資の方が有利です。
プラチナ価格に連動するETFや投資信託もある
プラチナに投資する方法としては、プラチナ積立投資以外にも、プラチナ価格に連動するETFや投資信託があります。プラチナ積立投資は、手数料が高いため、ETFや投資信託で投資するのもよいでしょう。
まとめ
プラチナ積立投資は、やめた方が良いという意見もありますが、特徴をしっかり理解しておけば、少額で始められるため投資初心者にも向いています。
プラチナ積立投資は、毎月積立するのでリスク分散ができ、他のプラチナ投資に比べてリスクは低いです。金と比較するとプラチナのマーケットは小さいので、リスクは高くなります。
この記事を参考に、プラチナ積立投資への理解を深めて自分の投資スタイルに合ったものかどうか考えてみてください。リスクをしっかり把握したうえで、投資商品を見極めていきたいですね。
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